自動車のバッテリー周辺 継手部品
| 材質 | PBT(GF30) |
|---|---|
| 形状・製品 | 継手 |
| 業界 | 自動車 |
| 加工方法 | マシニング加工 |
| サイズ | 15×70×70 |
こちらは、自動車のバッテリー周辺で使用される継手部品の試作モデルです。量産時には射出成形を前提とした設計となっており、今回はその前段階として、PBTに30%のガラスファイバーを配合したPBT(GF30)を用いた切削加工にて試作を行いました。
PBTは成形性に優れ、また高い絶縁性を持つことから、電装部品が密集するバッテリー周辺では非常に相性のよい材料です。さらにGF30グレードは、ガラスファイバーの補強によって強度・剛性が大きく向上するため、自動車分野の量産部品として広く採用されています。一方で、ガラス繊維配合材は切削時の工具摩耗が早く、寸法精度を確保するためには工具管理の厳密化が不可欠です。
本製品は、肉厚わずか0.5mmという非常に薄い形状に加え、内部に3方向から貫通する構造がある複雑形状のため、工程数が多く、複数回のチャッキングが必要となりました。薄肉材の変形リスクや位置ズレを防ぎ、高い寸法精度を実現するため、各工程に対応した専用治具を個別に設計・製作し、確実な固定と再現性を確保しています。