こちらは、アクリル製のカバー部品です。

一般的にアクリルは、切削加工を行うと切削面が白く濁りやすい材料です。そのため、高い透明性が求められる場合には、切削後にバフ研磨などの後工程を施すのが一般的ですが、研磨工程は作業時間がかかるうえ、コスト増加の要因にもなります。

本製品では、切削後の研磨工程をあえて行っていません。その代わりに、使用する工具の選定や刃形状の工夫、さらに回転数・送り速度・切込み量といった加工条件を最適化することで、切削面そのものの品質を高めています。その結果、研磨なしでも、写真のように高い透明度と美しい仕上がりを実現しました。

研磨に頼らず、加工プロセスそのもので品質をつくり込むことで、コストダウンとリードタイム短縮に貢献しています。