PTFE(テフロン)の切削加工

しかし、PTFEの切削加工には独自の難しさがあり、熱膨張やバリの発生、工具の選定など、精密な加工を実現するためには高度な技術と経験が必要です。本記事では、PTFEの基本特性から加工時のポイント、実際の加工事例までを詳しく解説します。
PTFE(テフロン)とは
PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)は、一般に「テフロン」として知られるフッ素樹脂で、デュポン社が1946年に開発・命名した商品名として広く浸透しています。
PTFEは炭素原子をフッ素原子が覆う構造を持ち、この構造が耐薬品性や耐熱性、非粘着性を実現しており、半導体業界をはじめ薬品や食品分野など幅広い業界で使用されています。
PTEF(テフロン)の使用用途
PTFEは、切削加工材料として部品製造に使われるだけでなく、コーティング材としても幅広く活用されている素材です。身近な例としては、テフロンコーティングされたフライパンが挙げられます。これは、PTFEの持つ非粘着性と耐熱性を活かして、焦げ付きを防止しています。
パッキンとしても多用されており、優れた耐熱・耐寒性に加え、化学薬品や溶剤に侵されにくく、真空から高圧までの幅広い条件下で安定して使用できるのが特徴です。さらに、その非粘着性や低摩擦の特性により、運動部品として長期的に機能するため、シール材としても適しています。
また、PTFEは薬品への耐性が高く、薬剤による劣化が起こりにくいため、安全性が求められる化学プラントや理化学機器の部品としても信頼されています。薬剤を多用する半導体や液晶関連、医療や食品業界においても使用されており、多様な業界で不可欠な部品素材となっています。
PTFE(テフロン)の切削加工における注意点
1. 温度管理と寸法精度
PTFEは熱膨張率が高く、加工中の温度変化により寸法が変動しやすいため、室温管理や発生する熱への対策が重要です。寸法精度が求められる場合は、加工前に材料の温度を均一に整えることが推奨されます。当社では、25℃±1℃で温度管理をしている工場で材料を1日保管し、その後加工を行っています。
また、切削中にはエアブローを用いて冷却することで、切り屑の溶着や仕上がりの粗さを防ぎ、精度を高めています。
2. バリの発生と加工条件の調整
PTFEは柔らかく弾性が高いため、切削中にバリが発生しやすい傾向があります。バリを抑えるには、製品形状に応じた加工速度や工具の設定を調整することが効果的です。特に大きなバリが発生する場合は、仕上げ段階で手作業によるバリ取りが必要になることもあります。
3. 切削工具の選定
加工には旋盤やフライス盤に取り付けるバイト、ドリル、エンドミルなど、製品の形状やPTFEの特性に合わせた工具を選ぶことが重要です。例えば、バイトは旋盤用、ドリルは穴あけ用、エンドミルは外周加工に使用するなど、目的に応じて適切な工具を選定することで、製品の精度を上げ、作業効率やコスト管理の向上にもつながります。
4. 切り屑の処理
切削中に出る切り屑がうまく排出されないと、製品や工具に絡んで仕上がり精度が悪化する可能性があります。また、切り屑が工具に溶着して加工面が粗くなることや、製品を傷つけるリスクもあるため、切り屑の処理を工夫して、製品品質を保つことが求められます。
PTFE(テフロン)を含む主要樹脂 比較表
PTFE(テフロン)の切削加工事例:医療機器用ブロック
PTFEは耐薬品性・耐熱性・優れた滑り特性を持ち、医療機器に広く使用されています。本製品では特に滑り特性が重要視されたため、加工条件を最適化し、PTFE本来の特性を損なうことなく高い面粗度を実現しました。
PTFE(テフロン)の切削加工は当社にお任せください
こちらの記事では、 PTFE(テフロン)の切削加工におけるポイントについて紹介しました。
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