MCナイロンの切削加工

しかし、MCナイロンの加工には、吸水膨張による寸法変化や、熱による溶融のリスクといった特性を考慮する必要があります。適切な加工条件を設定し、材料の特性に応じた切削技術を活用することが、精度の高い仕上がりにつながります。
本記事では、MCナイロンの基本特性や切削時の注意点、さらに当社の加工技術について詳しく解説します。
MCナイロンとは
MCナイロンはナイロンモノマーを原料とした「ポリアミド樹脂」です。PA6(6ナイロン)と同じ材料を使用しますが、大気圧下で重合・成形される点で異なります。
「モノマーキャストナイロン」の略称で、海外ではキャストナイロンとも呼ばれます。機械的強度や耐熱性、化学的特性に優れ、代表的なエンジニアリングプラスチックとして使用されています。比重は1.16、融点は222℃です。
MCナイロンの切削の注意点
MCナイロンは被削性が高く、通常は切削油なしでも問題ありません。また、加工熱によって溶ける恐れがあるため、送り速度や回転数などの加工条件を調整し、熱を溜めない工夫が必要です。
MCナイロンの代表的なグレード
・MC901:基本グレード(青色)
・MC900NC: ナチュラルグレード(アイボリー色)
・MC801:耐候性グレード(黒色)
・MC703HL:摺動性グレード(紫色)
・MC602ST: 高強度・耐熱グレード(茶色)
・MC501CDR2:導電性グレード(黒色)
・MC501CDR6:帯電防止グレード(黒色)
MCナイロンの特徴
メリット:
・高い機械的強度
・自己潤滑性による優れた摺動性
・有機溶剤に対する耐性
デメリット:
・吸水性が高く、吸水膨張のリスク
・成形加工ができない
・酸に弱い
MCナイロンは、他のエンジニアリングプラスチックより高い強度を持つ一方、吸水膨張が課題です。吸水による耐衝撃性向上を目的とした調湿処理も可能で、工業用途での信頼性が高い材料です。
MCナイロンの利用用途
主に工業用機械部品として使用され、代表的な部品には以下があります。
・ギヤ
・スプロケット
・軸受
・ベアリング
成形加工ができないため、強度優先の用途に適しています。一方、コストや量産性を重視する場合はPA6、PA66、POMが推奨されます。MCナイロンの独特な青色は識別性が高く、工業現場で広く親しまれています。
当社のMCナイロン切削加工における特長
1.お客様のニーズに応える最適なMCナイロン製品をご提案
当社では、メーカーや品番ごとのコストや加工性の違いを考慮し、用途や精度条件に応じたグレードを選定しております。食品衛生法のポジティブリスト制度対応品や、帯電防止機能付きなど、幅広い選択肢から最適な製品や、場合によっては別材質の樹脂も積極的にご提案し、高品質な仕上がりをお届けします。
2.豊富な実績に基づくMCナイロンの高品質切削加工!
MCナイロンはメーカーやグレードにより切削加工時の反りや寸法安定性が異なります。当社はこれまでの豊富な加工経験を活かし、それぞれの特性に最適な加工方法を採用しています。それにより、安定した品質と高精度を実現し、お客様に信頼される製品をお届けします。
3.コスト上昇を抑えるための最適なVE提案を実施!
MCナイロンの切削加工において、図面上で過剰な精度が指定されていることで、不要なコスト増につながっていることがあります。当社では、こうしたコスト上昇を抑えるため、最適なVE提案を行い、効率的な加工とコスト削減を実現しています。
MCナイロン切削加工事例
こちらは、輸送機器のガイド部品の製作事例です。
耐摩耗性とコストのバランスが求められる中、当社はMCナイロンを提案し、採用されました。
MCナイロンの切削加工は当社にお任せください
こちらの記事では、 MCナイロンの切削加工におけるポイントについて紹介しました。
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