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ポリイミド(PI)/べスペル®の切削加工

ポリイミド(PI)樹脂の中でも、デュポン社の「べスペル®」は、連続使用温度は約300℃、断続的には480℃まで耐え、PEEKをも上回る高温下での長期使用が可能です。加えて、低誘電率による絶縁性、耐摩耗性、寸法安定性など、多くの要求仕様に応える素材です。

しかし、高性能ゆえに材料単価が高く、吸水性や加工難易度にも配慮が必要です。当社では、こうした特性を踏まえ、べスペル®の切削加工において材料ロスを最小限に抑えつつ、高精度・高品質な製品をお届けしています。

本記事では、ポリイミド(PI)/べスペル®の特性について解説します。

ポリイミド(PI)/べスペル®とは

べスペル®は、デュポン社が開発・製造するポリイミド樹脂(PI)のブランドで、スーパーエンジニアリングプラスチックの中でも最高クラスの耐熱性と機械的特性を誇ります。ポリイミドは樹脂の中で最も高い耐熱性を持つ材料のひとつで、連続使用温度は約300℃、断続的には480℃に耐えられます。べスペル®はこの特性に加え、優れた機械的強度、耐摩耗性、寸法安定性、加工精度の高さを兼ね備えており、PEEKを超える高温下での長期使用が可能です。また、誘電率が低く、絶縁性にも優れています。

一方で、吸水性は完全ではないため、厳しい湿潤環境では物性変化に注意が必要です。さらに、材料価格が非常に高価であることから、加工時には材料ロスを最小限に抑える配慮が求められます。

ポリイミド(PI)/べスペル®の用途

べスペル®は、卓越した耐熱性、絶縁性、耐薬品性、そして機械的強度を活かし、多岐にわたる分野で使用されています。電子部品分野では、基板やコネクタ、モーター部品など、高温環境や電気絶縁が求められる部位に採用されています。自動車分野では、シール、バルブシート、ターボチャージャーなど、エンジン周辺の高温部品に用いられます。

さらに、航空機や宇宙船といった航空宇宙分野では、軽量かつ高強度な構造部材やエンジン部品に使用され、極限環境下でも安定した性能を発揮します。医療分野においても、滅菌・消毒に耐えうる特性から、精密な医療機器やインプラント部品などに利用されています。このように、産業機器や半導体製造装置から自動車、航空宇宙、医療まで、べスペル®は高機能材料として幅広い業界で不可欠な存在となっています。

ポリイミド(PI)/べスペル®の切削加工のことなら、当社にお任せください!

べスペル®は、スーパーエンジニアリングプラスチックの中でも突出した性能を誇り、過酷な温度・環境条件下での使用に適した素材です。その一方で、高価な材料コストや加工上の注意点があり、経験とノウハウのある加工業を選定することが重要です。

当社では、長年培った樹脂切削加工技術を活かし、高精度かつ安定した品質の加工品をご提供しています。

べスペル®やその他 樹脂の加工をご検討の際は、ぜひ当社にご相談ください。

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