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金属からの樹脂化で実現する軽量化・コスト削減

金属からの樹脂化とは、金属製の部品を樹脂(プラスチック)へ置き換える技術のことを指し、「金属代替(樹脂化)」とも呼ばれます。金属部品を樹脂に変更することで、軽量化やコスト削減など、さまざまなメリットが得られるため、自動車・電気電子機器・精密機械分野を中心に幅広く活用されています。

金属から樹脂へ置き換えるメリット

1. 軽量化

樹脂は金属に比べて比重が軽いため、製品の総重量を削減できます。これにより、
・自動車の燃費向上
・作業負担の軽減
・物流コストの削減
・環境負荷の低減
といった多くのメリットが期待できます。

2. 一体成形による部品点数削減

金属部品は加工や組み立てが必要ですが、樹脂は金型を使うことで複数の部品を一体成形できます。これにより、
・製造コスト削減
・組み立て工程の短縮
・品質の安定化
が可能になります。

3. 塗装レス・メッキレス

樹脂には着色剤を混ぜることができるため、成形時に色付けが可能です。さらに、メッキを施さなくても高い意匠性を持つ樹脂素材もあります。これにより、
・塗装工程の削減
・メッキに伴う環境負荷の低減
・コスト削減
といったメリットが得られます。

4. 耐薬品性・耐腐食性の向上

金属は錆びや腐食のリスクがありますが、樹脂は多くの化学物質に対して高い耐性を持ちます。そのため、
・屋外や湿気の多い環境での使用
・化学薬品に晒される部品への応用
といった用途に適しています。

5.環境負荷の低減

樹脂は金属に比べて比重が軽いため、製品の総重量を削減できます。これにより、自動車の燃費が向上し、物流コストが削減され、結果として環境負荷の低減に繋がると考えられます。

また、樹脂には着色剤を混ぜることができるため、成形時に色付けが可能です。これにより、塗装工程を削減でき、メッキに伴う環境負荷を低減できます。

金属代替に適した樹脂の種類

金属代替に使用されるプラスチック素材は、「エンジニアリングプラスチック(エンプラ)」や「スーパーエンジニアリングプラスチック(スーパーエンプラ)」と呼ばれ、強度や耐熱性に優れています。代表的な樹脂材料は以下の通りです。

・POM (ポリアセタール):高い強度と剛性、耐摩耗性、自己潤滑性を持ち、ギアやベアリングなどに使用されます。
・PC (ポリカーボネート):高い耐衝撃性と透明性を持ち、ヘルメットやレンズ、自動車部品などに使用されます。
・PA (ポリアミド/ナイロン):高い強度と耐摩耗性、耐薬品性を持ち、繊維やギア、自動車部品などに使用されます。
・ABS (アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン):耐衝撃性、加工性、塗装性に優れ、家電製品や自動車部品などに使用されます。
・TPEE / TPC (ポリエステル系熱可塑性エラストマー):ゴムのような弾力性とプラスチックの加工性を併せ持ち、自動車部品や電線被覆などに使用されます。
・PTFE (テフロン):優れた耐熱性、耐薬品性、非粘着性を持ち、フライパンのコーティングやパッキンなどに使用されます。
・PPS (ポリフェニレンサルファイド):高い耐熱性、耐薬品性、寸法安定性を持ち、電気・電子部品や自動車部品などに使用されます。
・PAI (ポリアミドイミド):極めて高い耐熱性と強度を持ち、航空宇宙分野や高温環境下で使用される部品に用いられます。
・PEEK (芳香族ポリエーテルケトン):優れた耐熱性、耐薬品性、機械的強度を持ち、航空宇宙分野や医療機器などに使用されます。

樹脂化する際のポイント

樹脂化する際には主に下記2点に注意を払うことが重要です。

1. 使用環境に適した樹脂を選定する

樹脂は種類によって特性が大きく異なるため、使用環境を考慮して適切な樹脂を選ぶ必要があります。例えば、耐熱性、耐薬品性、機械強度などが重要な要素となります。

2. 樹脂の特性を考慮した設計

金属と樹脂では、強度や熱膨張率、成形性が異なります。樹脂の特性を考慮して設計することが重要です。

金属から樹脂への置き換え例

1. 自動車部品

・燃料系部品(バルブ、パイプ)
・油圧ポンプ部品
・エンジン周辺部品(ギア、ピストンリング)
・空調部品(ファンブレード、ダクト)

2. 機械部品

・軸受(ベアリング)
・ギア
・ポンプ部品
・シール材

3. 電気・電子機器部品

・端子台
・コネクタ
・絶縁部品
・スイッチ部品

金属からの樹脂化を成功させるポイント

1. 使用環境に適した樹脂を選定する

金属と異なり、樹脂は種類によって特性が大きく異なります。耐熱性・耐薬品性・機械強度など、使用環境に適した樹脂を選定することが重要です。

2. 設計段階で樹脂の特性を考慮する

金属と樹脂では、強度や熱膨張率、成形性が異なります。単純に金属部品を樹脂に置き換えるのではなく、樹脂の特性を考慮した設計が求められます。

3. 加工方法を適切に選択する

射出成形・押出成形・ブロー成形・切削加工・3Dプリンタなど、樹脂の加工方法を適切に選ぶことで、コスト削減や品質向上が可能です。

金属からの樹脂化なら当社にお任せください!

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